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学習研究集会(奈良女子大学附属小学校) 



 8日5校時、委員会活動終了後、奈良へ向けて出発しました。
 明日、奈良女子大学附属小学校で開催される学習研究集会に参加するためです。
 いつもの「スーパーホテル」に宿泊し、いつもの居酒屋「JUTARO」で食事をしました。



 受け付け開始5分前に到着したのですが、すでに30人あまりの参会者が列を作っていました。
 今回の研究会の主題は、「確かな力を培う学習法 -学習力を育てるすじ道-」です。奈良女子大学附属小を訪れるのはこれで10回目になりました。
 研究会のたびに「朝の会」「しごと」学習を中心に参観してきました。自分が現在行っている「朝の会」は、まさにこの奈良女子大学附属小のそれが根底に流れています。試行錯誤の繰り返しで、なかなかその核心の部分に近づくことができないのですが、「お話(発表)」⇒「おたずね」⇒「感想」という単純にして、奥の深いパターンは他の教科学習にも拡がっていくものだと、今回参加してあらためて感じさせられました。
 3年生の教室を参観させていただきました。まず、「朝の会」からスタートです。全校放送による歌で始まりました。1年~6年生まで、同じ時間帯に同じ歌を各学級で歌います。その後、朝のあいさつが行われ、日直かその日の当番らしきお子たち数名が前で、お知らせや日常生活で気がついたことなどを話しました。
 「持ち物には名前を書いてください」「そうじで頑張っていたのは○○君です」・・・・・など、普段の生活の中で、よいところ、気をつけてほしいことなどを中心に、最近の学級の様子で感じたことを話していました。
 次に「元気しらべ」が始まりました。すかさず、ある子どもが「一言ありですか?」とおたずねがありました。研究会当日ということで、いつもと違う方法を取らなければならないと感じたのかも知れません。その子は「○○君」「はい、ぼくは元気です」の後にお話をしてもいいのかどうかを確めたのです。
 その内容としては、「自分が飼っているカマキリのこと」「サッカーの試合に出場すること」「ヤモリが下痢をしたこと」「研究会なのでしっかりメモをとり、おたずねを頑張ること」「プールでとったやごのこと」「アゲハチョウのさなぎが羽化したこと」「ワールドカップが始まるので楽しみなこと」などなど・・・・・。お子たちのお話は、一人一人はほんの30秒にも満たないものの、気持ちよく川の水が流れるように進んでいきます。15分ほど経ったときに、司会の子どもが「これからは一言なしにします」と、残りの時間を考えた発言をしました。さすがです。
 全員の元気調べが終わった後、自由研究発表が2本行われました。司会の子どもが今日のめあてを言います。「自分が分かるまでおたずねしよう」これも子どもたちで考えためあてのようでした。
 自由研究は「天体望遠鏡」「ピアノのつくり」について発表されました。先生はお子たちの発表を聞きながら、発表用の模造紙を見ながら、大切な部分を黒板にまとめていきます。聞いているお子たちも、しっかり聞きながらたんたんとメモをとります。発表が終わると、「最初に天体望遠鏡を見た人は誰ですか」「家に結構古い天体望遠鏡を持っているんだけど、どの種類ですか」「近い星だったらクレーターは見えるのですか」・・・・・など、たくさんのおたずねが出されました。発表者はおたずねに答えていくものの、やはり分からないことがあるので、「分からないので分かる人はいませんか」と聞きます。そうすると、必ずと言っていいほど、「ぼく知っています」という子どもがいたのには驚かされました。また、100%知らなくても、こうじゃないかなといった自分の考えや予想を述べることのできる子も多くいました。
 「ピアノのつくり」では、つくりそのもの以外に、名前の変遷(「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」⇒「ピアノフォルテ」⇒「ピアノ」)や国産初の本格的なピアノ製作を手がけた山葉寅楠も紹介され、ある子どもが「私はヤマハ音楽教室へ行っているけど、そのヤマハと何か関係があるのですか」というおたずねも登場しました。


 その後、算数の学習に切り替わります。
 題材は、「かくれた数を見つけよう」で、主として「線分図」を活用して問題をどう解くかという話し合いを中心にした学習でした。
 子どもたちが考えためあての後、先生のお話の中で、先生から提示されためあてを確認しました。「線分図や言葉の式を見て、途中のかくれた数を見つけよう」
 とりたてて目新しい手法や問題提示の仕方などはありませんが、算数係3人が司会、黒板を担当し、発表⇒おたずねと進めていきます。
 発表者が線分図を間違って書き、途中で気が付いたのですが、ある男の子が「なぜ、そうしたんですか?」と聞くと、すかさず何人かのお子たちが「間違っただけやから、そんなんどうでもいいやんかと・・・・・よくできたお子たちです。
 中には、1時間中、黒板に自分の考えを書き続けている子もいました。「Q&A」というコーナーを設けて、そこにたんたんと自分の考えを板書しています。日和佐先生曰く、「あの子は黒板が自分のノートみたいに使用している」ということでした。その中から、参考になることをノートに写している子もいた様子で、お互いに学び合うことの大切さが感じられました。
 最後に、算数係から「振り返りを言ってくれる人はいませんか」という指示がでました。ここが、「朝の会」にはなかった部分です。本時の学習で、分かったことや感想などを発表したりノートにまとめたりします。最後に先生のお話の中で、全体におたずねしたり、よかった部分を取り上げたりしていました。


 2時間目は、同じ3年星組の理科の学習を参観しました。理科専科の谷岡義高先生です。担任を持たれていたときの谷岡先生の実践は何度か聞かせていただいたことがありますが、やはり「朝の会」を大切にされる先生です。
 これまでにも、よく話されていたことは「朝の会」「日記」「自由研究」の3つを学習の柱にしてきたということです。
 題材は、「いろんな生物の体のつくりと成長」です。
 理科室に入ると、それぞれのお子たちが1匹(?)ずつ、それぞれの生き物を持ってきています。あり、かたつむり、ヤモリ、サンショウウオ、ヤドカリ、メダカ、カブト虫の幼虫、おたまじゃくし、亀、てんとう虫、クワガタムシなど、全員が同じ生き物ではないぐらい多種多様な生き物を持ち込んでいることにまず圧倒されました。ありをCD-Rのケースに入れて観察しているのにはなかなかよく考えたものだと思いました。
 学習は、「自分のめあて発表」⇒「理科係からのめあて発表」⇒「先生のお話」⇒「観察日記発表」⇒「今日の観察」⇒「観察したことの発表」⇒「振り返りをノートに書く」という流れで進められました。最初の観察日記発表では、「おたまじゃくし」についてお話をした子がいたのですが、おたずねの中で「しっぽは短くなっていくけど、どこへ行くのですか?」というおたずねに対して、その子は「かえるの形になるために再利用すると思う」といったユニークな受け答えもありました。また、「かまきり」について発表したことに対して、ある子が「ぼくは、去年かまきりを4匹飼っていて、バッタをやったら足だけを残していました。なぜ足は食べないのかと思いました。ぼくは、多分だけど、そのかまきりは歯が弱かったんじゃないかと思いました」というように、自分でおたずねを見つけ自分で予想を立てる子もいました。
 そして、観察の場面に入る前に、谷岡先生は観察の視点を話しました。「足の形」「色の違い」「大きさ」などをはじめとして、具体的に変化しているところや新たに発見したところなどに着目してほしいということを話されました。観察が始まると、ルーペや双眼実体鏡を手際よく使いこなしているお子たちが多かったのにもこれまでの積み重ねが感じられました。
 本時の観察での発表では、それぞれのお子たちの生き物を教材提示装置でスクリーンに映しながらお話をさせていました。(ケニス株式会社のフレキシブル教材提示装置)各教室に一台ずつ設置されているようです。
 理科係の「発表してくれる人はいませんか」で、多くのお子たちが挙手しました。
 本時では、「あり」「ザリガニ」「サンショウウオ」を観察しているお子たちの発表がありました。
 これらの発表に対して、食べ物のこと、体の部分のこと、オス・メスの区別、体の模様について、など多くのおたずねが出されました。ほとんどの子は自分しか観察していない生き物なので、自信をもって答えているように感じました。互いにおたずねしあうことを通して、そこには子どもどうしの学び合いが感じられました。
 最後の振り返りの場面で、谷岡先生はおたまじゃくし、あり、かまきり、ザリガニ、サンショウウオを比べながらまとめるように指示されました。また、そこに自分の観察している生き物も入れ込んで書けるとさらにいいことを話されました。あえて、昆虫ではない生き物も観察させることによって、昆虫とそうでない生き物との違いや、生物の分類群にまで興味をもつ子どもが出てくることを実感しました。


【続く】
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