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学習研究集会(奈良女子大学文学部附属小学校) 

 久しぶりに「学習研究集会」に参加してきました。この学校は、どの学級、どの先生方もゆったりとした教育課程の中で、じっくりと子どもたちの成長を見守っていくという姿勢をとられていることが特徴だろうと思っています。参観者も多く、多くの先生方が「総合的学習」を根本的に捉え直すよい機会であったと思っています。

 いつもなら、前日に奈良へ入るのですが、今回は当日出発という強行(?)スケジュールで参加しました。起床午前4時45分、出発午前5時30分、附属小に着く頃には眠気も覚めていましたが、到着したのは8時50分で滑り込みセーフといった感じでした。参観者も年々増えているようで、とにかく早め早めに教室(特別教室もある)へ行かないと参観者が多くて、授業どころか子どもの姿さえ見ることができないといった状態でした。
 公開学習3時間、テーマ別分科会といった日程で行われました。第1限は、全体の教室(5学級)を見て回りました。何か懐かしいなあという思いがしました。
 第2限は、椙田萬理子先生のしごと学習(1年:「お店やさんごっこをしよう」、第3限は、谷岡義高先生のしごと学習(2年:「奈良さんぽから広がる表現」を参観しました。分科会は、D分科会(「学び合い」から創る総合的な学習)に参加しました。

 奈良女子大学文学部附属小学校の教育目標は、「①開拓、創造の精神を育てる」 「②真実追求の態度を強める」 「③友愛、協同の実践力を強める」の3つで、「しごと」「けいこ」「なかよし」という教育構造(奈良プラン)で、教育活動に取り組んでいます。
 とにかく、子どもたちが自分たちで学習を進めていきます。司会の子を中心として、素直に自分を表現できる子が多いことに驚かされます。「おたずね」を中心として、低学年の頃から物事を追究する力を育てつつ、自分を創っていきたいという子どもの思いを大切にされているようです。その核となる活動の一つがやはり「朝の会」だろうと思います。しかし、この「朝の会」は実際に参観しないと、その本質は分かりにくいのではないかと思います。「朝の会」のお話のテーマや内容が学習へと結びついていくことに大きな特徴があるのだと思っています。

 分科会の研究テーマは「学び合いから創る総合的な学習」で、研究メンバーは堀本三和子先生、後藤充郎先生、谷岡義高先生、コメンテーターは、姫路工業大学の守屋淳先生でした。それぞれの先生方のお話とそれに対するおたずねがあり、分科会の後半の内容は「総合的な学習」についてでした。
★学習は長いスパンで見ていくことが大切であり、日々の積み重ねが子どもを育てていくのである。「子どもが学ぶ主体」であると考えるならば、子どもを評価すること自体が変な話である。教師が評価されるべきである。子どものいいところを見つけて驚く、喜ぶことなどが評価につながってくるのではないか。
◎「総合」で何をするかは、現場の立場で考えていかなければいけない。
◎現在「発表会」で終わっているような「総合」が多く、生活科においても「活動」だけで終わっているものが多い。学び合いのできる学習でなければならない。
◎「学び方を学ばせる」ことが大切であり、それがなければ学習に発展性がみられない。
★「総合」では、何をやらなければいけないということは置いといていいのではないか。自ら学び自ら考える力を育てるのであるから、子どもが楽しいと感じる時間にしていく必要がある。子どもたちと話し合いながら、教師がやってみたいことをやるのでよいのではないか。年間計画は後からできるということが自然であり、先に計画が立つはずがない。そうでなければ、子どもたちが自分で学ぶという楽しさを味わうことができない。
★「学び合い」は、同等の立場にいる者同士において成立する。普段の生活の中から、お互いのよさを見つけ出すことが大切である。
◎学習には基本的なリズムが必要である。①「子どもの第一声で学習が始まる」ということが基本である。 ②「今日の学習のねらいが子どもから出される」ようにするべきである。 ③学習活動自体は、子どもと教師の共同作戦、対決場なので、ぶつかり合い、助け合いながら、学びを作っていく ④学習の最後は、「子ども達の反省や感想で終える」ようにする。 ⑤反省の最後は、「先生のお話」をする。
 
 発表資料のp62に次のように書かれています。
「学び合いとは、子どもと教師が、文化に向けて共に追究していき、共に学びの感動を得ることだと思います。教師が教える側になってしまうと、学び合いの場にはならないのです。子どもは受け身になってしまいます。指導者でありながら、共に学び合う体験、もしかしたら、子どもに教師の学ぶ姿を見せること、ここに学び合いの学習の大切な秘策が隠れているのかもしれません。学び方を学ばせる、これは自分自身をさらけ出すこと、自分の限界を見せていくことになるのですが、そこに教師の存在価値を示すことができるような学習集団でありたいと思います」
 教師の学び続けることの大切さを痛感した文章です。

 【参考図書】
奈良の学習法―「総合的な学習」の提案
子どもの自立をたすける学習法〈第4学年〉

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